9月1日に浅間山(群馬県・長野県)が噴火し、群馬県でも降灰が4市町村で確認、火山活動の不安を感じながら、9月10、11日の2日間に亘って開催された第3回前橋赤十字病院パス大会見学会に参加してきたので報告致します。1都7県から医師1名、看護師14名、放射線技師1名、臨床工学技師1名、事務職3名、薬剤師2名の計22名とほとんどがコ・メディカルといった珍しい(?)構成の参加者でした。
 今回のパス大会見学会のテーマは、「手術室パスを使用した業務改善」であり、ちょうど当院手術部では「外来・局所麻酔パス」に取り組んでいる最中であることから、手術部をはじめとする診療科に参加を募りましたが、関係職員の都合がつかず、結局、看護師1名そして薬剤師2名の計3名が代表(?)として、隣県のパス先進病院の実際を見ること、手術室パスについての情報収集を主な目的に参加しました。帰院後、早速9月16日開催のクリニカルパス作成部会で伝達講習を行ったことは言うまでもありません。
 さて、9月10日は宮崎院長の挨拶に始まり、池谷副院長・クリニカルパス委員長によるオリエンテーション“前橋赤十字病院のパスのあゆみ”に於ける前橋赤十字病院パスの全体像の講義中、サッカーに例えた「患者様がプレーヤー、医療者はサポーター」という言葉は、アルビレックス新潟のJ1昇格でサッカー熱急上昇中の新潟県人にとって最適なパス促進のキーワードとなりそうです。
  続いて前田副看護部長から“パス運用による看護業務の変化”では、新人からベテランまで、患者様を中心としたパスの浸透を目指し、システム化した看護師教育に関して丁寧にご講義いただきました。この後、病院見学、パス大会見学へと進みました。パス大会では、看護師、医師、薬剤師総勢8名の演者から手術室パス及び関連事項について発表が行われ、質疑応答では熱気溢れる討論が展開、前橋赤十字病院医療スタッフの情熱が直に伝わり圧倒される思いでした。また、特別講演講師として群馬県に来たことによって全国制覇を成し遂げた山中英治先生(市立岸和田市民病院・外科医長)の愉快な挨拶とバリアンスに対する厳しい質問で大いに盛り上がりました。その後、情報交換会は、前橋赤十字病院・職員食堂で行われ、家庭的な暖かい雰囲気の中、多くの参加者と挨拶を交わし、或いは日本クリニカルパス学会オーストラリア研修で同行した知人と旧交を温めながら酌み交わしたお酒によって、楽しいひと時を過ごさせていただきました。
▲ 山中英治 先生
翌9月11日は、朝一番、いきなりのパソコントラブルをものともせずに“クリニカルパスとチーム医療連携”と題した山中英治先生のご講演では、「岸和田市民病院特有の1年に1日しか使われないが、何十症例にも適用される“祭り熱中症パス”等々」楽しいながらも示唆に富んだご講演を拝聴しました。
 最後に、前橋赤十字病院パス大会見学会では、宮崎院長をはじめ、池谷副院長を中心とするパス委員会スタッフ、医療の質管理課の皆さん、病棟見学で案内して頂いた前島副薬剤部長そしてパス学会事務局など多くの方々にお世話になりました。おかげで、大変有意義な2日間を過ごすことが出来たことを感謝いたします。

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