引き続き、シンポジウムやパネルディスカッション、ワークショップについても、テーマを設定して座長のお願いをしました。座長の先生方にはシンポジウム等の人選や運営について、全てを引き受けて頂くようお願いを致しました。
 パス学会の強みは日頃から学会事業やメーリングリストなどを通じて、理事、評議員、会員がフランクな交流を深めていることにあると感じておりましたが、このたびの難題と思われる依頼に対して、座長の先生方に快諾を頂けたことは、感謝を越えて感激の極みでした。
 更に驚いたのは応募演題数の多いことでした。第3回委員会ではタイムテーブルの組み合わせを、まるでジグゾーパズルさながらに組み込むこととなりました。(学会当日、次期学会事務局の桑原先生より感嘆されたところです。)演題数は参加者数の予測につながることでもあり、嬉しさもひとしおでした。
 一方では井上忠夫理事のご尽力のもと、各社協力を頂き、ランチョンセミナーの企画も順調に進みました。
 第4回委員会は学会当日の運営の確認を含め、10月31日に行いました。
 学会長の任務は(舞台に例えて恐縮ですが)一流の舞台と役者、そして観客である参加者との出会いの場を整えるところまでだと自分に言い聞かせ、開催日を迎えることとしました。
 さて、学会前日は恒例により理事会が開催され、理事の先生方から暖かい励ましを受けました。当日は天候にも恵まれ、参加者の出足もよくスタートする事が出来ました。
  前置きが長くなりましたが、肝心の学会のメインテーマは「医療の新しい礎を目指して」と致しました。その意図は、医療の高度化が進んだ20世紀は、同時に多くの医療専門職種に業務が分担され、その結果、専門分化の縦割りによる医療となり、その弊害が叫ばれるようになったこと、そこで各職種が再統合を目指し、患者中心のチーム医療を確立することが重要と考えました。またこれからの医療に求められることとして、インフォームドコンセント、情報開示、医療の質の向上などがあります。クリニカルパスにはこの具現化の可能性があると考えました。
 特別講演(2題)、教育講演(2題)、シンポジウム(5題)、パネルディスカッション(2題)、ワークショップ(3題)、ポスター(66題)、パス展示(104題)、口演(243題)が、メインテーマに迫っていたことは云うまでもありません。
 学会場はどの会場も人々があふれ、場外のモニターを熱心に見てくださる方も沢山いました。壇上とフロアーの激論も活発で熱気が溢れておりました。
 これから学会誌の製作になりますので、発表者からの原稿をお待ちしております。
 学会の雰囲気は、メーリングリストに寄せられた反響のなかから数点ご紹介されていただくことに致します。
 「横浜パシフィコへは学会で何回も行きましたが、こんな素晴らしい学会は初めてでした(すごく寒かったけれど)。自分たちが参加していると実感できるような学会で、学会でもチーム医療をしているような気分になりました。懇親会(副島先生のフルートはすごかった)やその後の飲み会で多職種の人たちと、本音のお話ができたことも大変有意義でした。」(公立昭和病院 佐手達男先生)
 「年寄りが言うのもなんですが、「楽しかったな」が正直な気持ちです。参加する皆さんの意気込みと熱気をいっぱいに浴びて、元気になれた学会でした。こうしたカルチャーは今後も大切に育ってほしいです。某ソムリエの言葉で、レストランに来た客がおいしかったといって帰るようではまだ足りないのだと。楽しかったといってもらえるように努力すべきだと。朝から晩までいないと損した気持ちになるなんて、ざらには味わえません。また来年の広島を楽しみにしましょう。」(済生会宇都宮病院 大塚秋二郎先生)
 ご参加頂きました3600人の皆様とそのバックにおられる何倍もの医療現場の皆様にご支援頂きましたことを、心よりお礼を申し上げます。そして不行き届きの点についてはお許しくださいませ。2003年11月21日、22日の第4回広島学術集会も成功するよう、皆様のご協力をお願い申し上げます。
 


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